アメリカ旅行を振り返る。一年前のこと。

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アメリカ西部、ラスベガスで泊まったホテルにて。アメリカ旅行で感じた衝撃は、私の人生観に影響を及ぼすほどでした。

私は夏が好きだ。

春は柔らかできれいで気持ちいい風を感じて好きだけど、ずっと耐え忍んできた寒さが消え去ってしまったことに、なぜか虚しさを覚える。

秋は、風が冷たくなってくるにつれて心も冷えてきて、さみしくてたまらなくなる時がある。

冬は、寒さに凍えて仕方なくて、いつも風邪をひいて治っている時の方が少ない。

夏、カーッと暑くなってくると「生きている」感じがして心地いい。冷房の効いたお店に入るとそれもまた生き返るように気持ちいいし、お店から出ると今度は「温かい」と感じてホッとして癒される。

夏には、いい思い出が多いのかもしれない。

春は、娘を出産した季節だ。娘が産まれた直後の開腹の痛み、夫が私だけではなく娘を見つめて抱きしめていることへの喪失感、私以外の親族が皆喜んでいるなかで私だけが悲しみに暮れていた孤独感。明るく可愛い娘には申し訳なく思うが、未だに忘れることができない。

秋は、母に強制されていた音楽高校の受験に反発したものの、母が錯乱してしまい、

「このままではお母さんが壊れてしまう。お母さんが壊れるくらいなら、音楽高校に行こう。まあ、なんとかなるだろう」

と自分の気持ちを曲げて言いなりになった中3の秋がどうしても思い起こされる。風の冷たさを感じると、さみしさに心が蝕まれる季節だ。

冬は、私が心を病んで強制入院に至った季節だ。寒さの限界が、人生の限界を感じた頃と重なる。超絶ブラック企業で一か月苦しんで勤めた時も、長い寒さがこたえる二月だった。

夏は、子どもの頃から、そんなに悪くなかった。

小学校の夏、合唱団の集まりで学校へ行き、滅多に食べられないスイカを出されて食べたときの、おいしさ。

中学校の長い夏休み、一番仲が良かった友達と会って宿題を分担して済ませたとき。私は数学を二人分、友達は国語を二人分、まるでゲームみたいで楽しかった。

夫との婚約期間も夏だった。その頃は、私の人生で定番の、当時勤めていた非正規の仕事の部署がなくなる(そして契約満了で仕事がなくなる)ことを告げられたが、夫と婚約していたから、嘘みたいに悲しくなかった。

部署がなくなったりお払い箱にされたりして仕事を転々とするたびに絶望感でいっぱいになっていたのに、結婚が決まればこんなに心強いものかと、自分でも驚いたものだ。

少しずつ暑くなってくると、私の心は昂る。ワクワクしてくる。

今からちょうど一年ほど前、私はアメリカ旅行へ行ってきた。

暑さが感じられ、夏の予感に心を躍らせてアメリカへ行ったら、アメリカはもっともっと暑くて、その暑さがまた最高だった。

一年前の旅行のことは、一記事だけ書いたことがある。

旅行の記録~アメリカでの感動~

この記事では書いていなかったこと、もっと書きたいことがたくさんある。

同じ感覚、夏の予感にワクワクしたら、急に書きたくなった。

蛇足だが、最近ツイッターもちょくちょく更新していて「である調」に馴染み、文体を今までの「ですます調」から「である調」に変えてみたくなった。

実験的に、この文体で書いてみる。お付き合い願いたい。

実は、アメリカへの旅は、夫と二人きりで行ってきた。

当時二歳だった娘は、義理の両親に預かってもらった。

一週間超の海外旅行で娘を日本に置いて出るというのは、それなりに大きな決断だった。

旅行の計画をしていた頃、当初は娘も一緒に行くつもりだった。

飛行機に乗る時間も長くてハードなアメリカは考えていなくて、オーストラリアなどでのんびりするプランを考えていた。

娘を預けるプランを考えるきっかけになったのは、夫の職場の同僚だった。

その同僚には、娘より一歳年上のお子さんがいる。

海外旅行に行ったと聞き、帰国した同僚に夫が「お子さんがいて、旅行大変じゃなかった?」と訊いてみたら、なんと

「子どもは両親(祖父母)に預けた」

と答えられた。それを夫から聞いた。

そのプランは全く考えていなかったので、それを聞いた私も驚いたが

他の同僚も「海外は日本にないウイルスとかあるかもしれませんよ?もしもの時のために、日本でお留守番してもらった方がいいんじゃないですか?」

などと合わせてくれたそうだ。夫はそれもいいなと思ってくれた。

それを聞いて、私は驚いたが、とても嬉しかった。

娘が大きくなればなるほど、娘を預けて旅行はできなくなる。ものごとが分かるようになれば、自分が置いてけぼりにされたと感じて悲しむだろう。

二歳は、ギリギリ大丈夫かもしれないと思った。

義理の両親も娘を預かることを了承してくれて、夫と私も意見が一致した。

そして、娘に無理がないようにという遠慮のない行き場所・プランを考えて、アメリカに行くことにしたのだ。

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