統合失調症を発病するまで(4)~強制入院した時~

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夜中に数時間の家出をした私は、翌日、T病院の精神科を受診しました。

その頃はお風呂に入りたくない!という思いが強く、お風呂にずっと入っていなかった私の身体は、自分でも分かるくらいの異臭を発していましたが、電車に乗って東京の病院へ行きました。

T病院は、その当時の私なりにインターネットで調べて評判が良い総合病院だったので

行くことを自分で希望し、両親に連れていってもらいました。

大きな病院でしたので延々と待たされ、やっと診察を受けることができました。

「眠れないです」

と私が言ったことをもとにでしょうか、

睡眠薬を1種類出してくれました。

若い女医さんだった担当医に、少しだけ怖い目でにらまれたような気がしました。

そしてそのまま、病院を後にしました。

その後になって知ったことですが、そのT病院には閉鎖病棟のある入院施設がなかったようです。

入院させたくてもさせられなかったのか

入院がすぐに必要と思わなかったのか

精神科医がどう考えたのか分かりませんが、病気の診断を受けたという印象はありませんでした。

病院を出た後、家族でデパートに行き、レストランで外食をしました。

その時は、何だか和やかな雰囲気でした。

でも、気持ちがだんだん落ちてきました。

一緒にいた両親に対する嫌悪感がむくむくとわいてきて、

「触らないで」
と言って私は逃げました。

そのまま交番に駆け込み、私は地面にぴったり張り付き、土下座の体制をとって一切動かなくなりました。

どこからどう見ても、狂っているとしか見えなかったと思います。

大きな病院に行った直後、私は精神的に壊れました。

その当時の私は自分のことが大嫌いで、

プライドなんか1ミリもありませんでした。

地面に突っ伏して、

「虫になりたい」

と泣き叫びました。

私はずっと昔から虫が苦手で、

今でも生理的に嫌いで仕方ないのですが、

その大嫌いな虫に自分をなぞらえて、

土下座をして地面に突っ伏しました。

今思うと、両親にとっては地獄の風景だったと思います。

都会の真ん中で、交番の地面に這いつくばってわけの分からないことを叫ぶ娘。

心が壊れてしまったような姿…。

父親は、土下座したままの私の頭の上をまたいで超えました。

「起きなさい」

と言われましたが、

私は起きませんでした。

救急車をその場にいる誰かが呼んでくれて、

私は素直に起き上がって救急車に乗りました。

その時の気持ちとして、救急車に乗ることは嫌ではなかったのです。

そしてそのまま、閉鎖病棟のあるH病院に運ばれて行き、診察を受けました。

そこでは今度はハイになっていて、

踊ることをやめられませんでした。

ずっと踊っている私を見て、

私が統合失調症であると担当医は確信したのでしょう。

強制入院となりました。

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