産後、向き合ったこと(7)~母乳育児を辞めた時~

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前回記事では話題がそれてしまいましたが、もう一度産後に向き合ったことの話を書きます。

私が母乳育児を完全に辞めた時の話です。

 

私はもともと、娘を混合で(母乳と粉ミルクをどちらも与えて)育てていました。

その理由は「(自分が)まとめて寝たいから」です。

完全母乳で育てるとなると、母親がまとめて睡眠をとることは「子どもが小さな頃は無理」となります。

小さな頃。というのは、大体0歳の頃、およそ一年間くらいは覚悟した方がよさそうでした。

友人の話でも、完全母乳にこだわった人では、一歳が近づいた頃でも、夜に2時間おきに起こされて授乳していると言っていました。

そうでない場合もあるとは思います。生後5か月にもなると離乳食が始まり、母乳だけ与える訳ではありませんし、完全ミルクで育てている子でも夜泣きがないとは言えません。
母乳育児にこだわる人は、一歳くらいまでは離乳食以外は母乳を与えて育てているように見受けられます。

 

ただ、ミルクはやはり腹持ちがいいように感じられました。

ミルクを飲んだ後は、単純にお腹が空いて泣き出すタイミングが圧倒的に遅いのです。

子どものお腹がなかなか空かない。あまり泣かない。ということは本当に母親にとってありがたいものです。

 

母乳の出が悪かったわけではありませんでした。

産後数か月、何度も相談に乗ってもらっていた自治体の保健師さんには、いつも

「完全母乳だってできそうだけどね」

と言われていました。

胸からとめどなく出てくる時もありましたし

子どもが吸い付けば、必要なだけ出てくるようにもなった母乳。

自分の食事にはそれなりに気を付けていましたので、栄養としても悪くはなかったのでしょう。

また、母乳を促すような「風潮」。

友人でも

「満足に母乳が出ないから混合で、ミルクも与えた」

という友人もいましたが

「完全母乳だよ(それが当たり前と思っている様子)」

と、母乳が出るのにミルクをわざわざ与える理由が分からないような友人もいました。

 

ざっくり言えば、母乳が出ないのであればミルクを与えるのもありだが、

母乳が出るのにミルク育児を選択する理由が分からない。

という風潮が圧迫感を持って迫ってきていました。

 

でも

「ミルクの方が子どもの腹持ちがいいようで、授乳の間隔が長くとれる」

「子どもが長く眠ってくれる」

 

というのは圧倒的なメリットです。

何にも代えがたい、これ以上ないほどのメリットです。

 

よく「子育てはその時だけだから」

なんて言いますが、

その時に失ってしまうものだってあります。

 

睡眠不足でイライラしている。怒鳴ってしまう。と簡単に言いますが

私にとって「怒鳴る」というのは相当に精神的に追い詰められた状態です。

実際、怒鳴ってきたことは人生で数多くありますが

(産後ももちろんあります)

その時の精神状態は

「耐えられないほどのストレスが噴出してどうしようもなく、

自己コントロールが一切きかなくなる、いわば心が暴走して全くブレーキのきかなくなった状態」

です。

睡眠不足でイライラして、スーパーやショッピングモールなどで怒鳴っているほかのお母さん達は、ブレーキがきかなくなった状態ではないのかもしれませんが、その気持ちは到底想像もつきません。

私にとっては「怒鳴る」ということは、自分が完全に制御不能になってしまったことに等しく「一瞬でも、一度であっても」絶対に繰り返さないために全力を尽くす必要があることです。

怒鳴る、ということは今ある人間関係をすべて壊す可能性すら持った行動でした。少なくとも、私にとっては。

 

子育てにかかりきりで睡眠が満足にとれない、と口で言うのは簡単ですが

それは私にとっては非常に恐ろしいことでした。

食欲よりも睡眠欲が圧倒的に強く、

お腹が空くよりも眠いことの方が圧倒的に我慢できないタイプの私としては、

「2日絶食してもかまわないけれど(ブラック企業に勤めていた頃はそんな感じでした)、一日徹夜したら翌日はフラフラで全く使い物にならない

という私としては。

「乳児の育児は睡眠不足で当たり前」という常識のもとで成り立つ育児法はすべて受け入れがたいものでした。

 

ミルクも積極的にとりいれるし、さらに朝の授乳は夫にしてもらう。もちろん、おむつ替えを含めてお任せ。

 

「完全母乳だってできそうだけどね」と保健師さんに言われた話を夫にすると

「でも完全母乳は大変だもんね」と即答。

何度保健師さんにそう言われても、それを何度夫に伝えても、いつもそう言いました。

 

完全母乳は大変。

それだけの理由で、ミルクを与えることは「良い悪い」ではなくて

そうしたいならする。迷うことも、ためらう必要も全くないと思っています。

 

そして、娘の歯が歯ぐきの下に待機したことから歯ぐきが固くなり、少しかまれるだけでも私が痛みを感じるようになったことをきっかけに、

母乳をやめて完全ミルクにしました。

それが生後4ヵ月のことでした。

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