出産を迎えて(3)~産後の痛み。とても悲しかったこと~

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産後の「子どもに対してモチベーションがわかない」状態。

これは、想定外だっただけにつらいものでした。

私がこだわりで選んだ産婦人科は(「妊娠に至るまで(3)~産みたい病院を決めたとき~」記事参照)

難産でも安全なお産を実現してくれましたし

母子同室を強制せずにかなりの時間、娘を新生児室で預かってくれました。

完全母乳の強制もなく、ミルクを与えてくれました。

それはとてもありがたかったです。

ただ、帝王切開の産後は非常にお腹が痛み、抱っこどころではありませんでしたし

赤ちゃんのお世話というのはいちいち抱っこが必要なもので

(あまり抱っこしたくないと思っていても、授乳やおむつ等の必要最低限で移動させるだけでも抱っこが必要)、

「全く」世話したくないというのが本音でした。

帝王切開の場合はずっと子どもは新生児室で預かって母子同室はしない方がいいのではとも思ったほどです。

ただ、術後にお腹がどんなに痛んでも、全く動かないで寝てばかりというのは静脈血栓などのリスクがあるようです。

だから痛み止めを飲んで、歩き、動いて下さい。そう産婦人科医と看護師に指示されました。

痛み止めはどんどん服用しました。(ロキソニンでした。)

その状態で授乳も行いました。

痛み止めの成分が母乳に混じることは大した問題ではない。それより、産後すぐに赤ちゃんに母乳を吸わせないと、母乳が出なくなる可能性があるから。

そういう考え方が暗に伝わってくる雰囲気でした。

結果的に私は母乳育児にこだわる必要は全くなかったなと思うことになるのですが、

その当時は

「母乳が出るのであれば母乳育児をしたい。出ないのであればミルクをどんどん足したい」

という、ミルクを否定はしないものの、できれば母乳育児をしたいというスタンスでした。

その私のスタンスは産院に伝えていましたので
「お腹がどんなに痛かったとしても痛み止めを服用し動いてもらう。その方が術後の回復もよくなる。そして、授乳することで母乳育児も可能になる」
という産院の指導は間違いではなかったと思います。
さらに言うと、授乳で赤ちゃんに乳房を吸わせることによって子宮が収縮し、母体の回復も良いそうです。
つまり、厳しい指導は私の産後の回復も見据えた指導ということでした。

それでも、そうやって指導を受けて過ごした産院での日々は苦しいものでした。

それは「もう二度と経験したくない」と感じるレベルです。

お腹が痛くてベッドから起き上がることすらつらいのに、ずっと子どもを預かってくれるわけではないので一日のうち数時間、娘の面倒を見なくてはならない。

メスが入ったお腹の痛みに悶え苦しみながら起き上がり、泣く娘に母乳を吸わせようとしてみる。

(産後すぐは母乳は全く出ませんでしたが、2日ほどすると今度は溢れんばかりに出て、お乳が張って痛みに苦しむほどになりました…。)

母乳の後にミルクを足すことになっているが、そのミルクを作るのも手先が不器用な私には難しくて苦労する。

飲ませたら娘は排便しおむつを替えなくてはならず、

おむつを替えている途中に嘔吐し、着せ方もよく分からない着替えの予備はあっという間になくなり、

看護師さんや助産師さんを呼ぶコールはなかなかつながらず、

「着替えの予備はナースステーション(看護師と助産師さんが集まる事務所のようなところ)まで取りに来てほしい」

と言われる…。

取りに来てほしいも何も、

私はベッドから起きあがることすら痛くてつらいんですけれど…!!!

と言いたい。

痛み止めは最大量で途切れなく服用していましたが、それでも痛みが消える訳ではなく

強い痛みに苦しみました。

こういった苦しみの類は、一般的な母親も経験することかもしれません。

「初めから母性はわかなかった」という話もよく聞きます。

でも、やはりメンタルが弱い自分を意識せざるを得ませんでした。

入院の時にスケジュール通りに動くように指示されることや(のんびりした性格の私にとっては
ハードスケジュールでした)、

人手が足りない雰囲気でナースコールの対応が遅れて仕方ない(ヘルプを出してもなかなか来てもらえない!!)こと等は、

ブラック企業に勤めていた頃を想起してしまいました。

(「無職からフリーターへ(2)~仕事を転々とした日々~」記事参照)

忙しく働いているのは助産師さんや看護師さん、そして夜間でも母子の命に関わる手術を行う医師なのですが。それは分かっているのですが。

それでも悲しくて、悲しくてたまりませんでした。

お見舞いに来てくれた夫が、娘を抱っこするだけで悲しくなってしまう。

夫をとられたようで、悲しくなる。

子どもが産まれたことが、全く嬉しくなかった。

それが、私の産後すぐに陥ったメンタル状態でした。

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