夫との出会い、そして恋愛(2)~「好きなように生きていいんだよ」~

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私は、統合失調症の病名を持ち続けたままEさんと出会い、告白されて付き合い始め、結婚に至りました。

私の人生を大きく変えた出来事を二つあげるとすれば

「統合失調症の発病」

「Eさんとの結婚」

であることは間違いありません。

 

統合失調症を発病した時、深い絶望がありました。

私の両親、とりわけ父親は深く悲しみ、強制入院した時には

「死んだ方がましだ」
と言って涙を流し続けたそうです。

その時が私の人生の底であるならば

「Eさんとの結婚」は考えられないほどの「光」でした。

 

私は自分に自信がずっとありませんでしたので、Eさんの前でも頻繁に自己卑下していました。

結婚してからも何度も自己卑下しました。

「私なんか」

「こんな私だから」

「私は本当に駄目だから、本当は死んだ方がいいんだから」

何度もそんなネガティブなことを話してはEさんを困らせました。

 

そんな時、Eさんはこんなことを言いました。

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「そんなことないよ。あやみは、いいと思うよ」

 「あやみは自分に自信がなさすぎなんだよ」

そして、いつも言い続けてくれたことが

「あやみは、自分の好きなように生きていいんだよ」

 

なぜこんなに私を愛してくれる人に出会えたのか、幸福すぎて不思議になるくらいです。

 

一般的に、統合失調症で強制入院に至った人がまず乗り越えることが難しい壁は

「再入院しないこと」

だと思います。

一度きりの発症で済めば、再発を恐れる気持ちが少しずつ弱まってきます。

医学的にも、再発の可能性は、再発のタイミングが遅れるごとに弱まっていくと言われているようです。

 

でも、退院してすぐの頃は

「再入院できたらいいな」

と幾度なく思ったものでした。

 

現実世界に生きることが辛く、

何もしなくてよい入院生活が比較的心地よかったと感じたからです。

それでも再入院をすることはなく(担当の精神科医に再入院を勧められずにすみ)、

お薬
を少しずつ減らしていくことにはこだわって生きていました。

 

当時は、「好きなように生きる人生」ではありませんでした。

好きなように生きる人生を手に入れるための、足掛かりを手に入れたくてもがいていました。

何か、自分の人生が徹底的に間違ってしまったので、間違いを正すために生きていたような感覚がずっとありました。

 

Eさんに結婚してからも言われ続けた言葉

「あやみは、自分の好きなように生きていいんだよ」

 

その愛情に感謝してもしきれません。

 

Eさんと結婚し専業主婦として生きる日々は、「好きなように生きる人生」そのものです。

子どもを産んだ当初は苦しみも感じましたが、

独身の頃の途方もない苦しみに比べたら小さく感じたものです。

 

Eさんと交際を始めた頃の話に戻ります。

Eさんと付き合うのは、本当に楽しいことでした。

私の人生を明るく照らしてくれる人がそこにいました。

二人で色々なところにお出かけをしました。

 

二人きりの観覧車の中でキスされた時。

初々しいほどのキスが愛おしくて、一気に恋心が高まりました。

 

Eさんは、私がこれまで人生で見てきた男性の中で、稀有なほどに初々しくて純粋な人に思えました。

結婚すると、不純なところも見えてきますが、それでもやはり純粋なところがある人だと思っています。

 

実はEさんは離婚経験があり、それも知った上で交際に至ったのですが、それでも純粋に感じる人でした。

 

私には「独自の価値観にこだわる」という特徴があります。

人と同じでは嫌だ。いつもそう思って生きてきました。

それが友達を作れない原因にもなり、集団の中で孤独を感じやすい一因にもなってきました。

けれど、Eさんとの交際ではそれが長所となりました。

 

本当に相性の合う人に出会えた時、自分の短所と思っていたところが長所に変わるという奇跡を感じました。

 

Eさんの離婚経験も、簡単には治らない病も、私は「友人に紹介されて、Eさん本人に会う前」のタイミングで完全に受け入れました。

私はそこで他の女性と差をつけることができました。

Eさんは、紹介してくれた友人に

「そんなに珍しい人もいるんだね」

と驚きながら私に会ったと言います。

 

Eさんによると、離婚経験があるというのは婚活市場では大分苦労するそうです。

 

私にしてみれば、離婚経験があるからといって評価を下げるというのは「以前の別れた奥さんと同じ価値観で評価する」ということであり、私のプライドを損ねる考え方です。

 

私にとってEさんは

「自分が病気だから妥協して選んだ人」ではなくて

「理想の人。運命の人」

でした。

 

私の統合失調症を本当に治してくれたのはきっと「幸福になったこと」だったと思います。

 

幸福になれば必ず治るとは言えませんが

統合失調症になっても「絶対に幸福になる」という目標を持ち続けるのは悪くないと思います。

夢は努力すれば叶うなんて全く思いませんが、

夢を持たなかったら人生は悪いままです。

もちろん、夢を持つことが難しいほどの厳しい状況の方もたくさんいらっしゃると思いますが。

 

少しでも人生を良くしたい。

この世に産まれてきたからには幸せになりたい。

私はそう思っていました。

 

私にとって、幸せになる方法は結婚することでした。

結婚=幸せなんて、古い考え方で、今では終わったことのようにメディアではよく書いてありますが、

私の実感ではそうでもありません。

友人の中にも結婚して紛れもなく幸福をつか
んだ人がたくさんいますし、

結婚は「相手選びを間違えなければ」

今でも、幸福になれる有力な方法と思います。

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