無職からフリーターへ(1)~過酷な飲食店に勤めて~

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少し前に書いた記事で、私が大学卒業後に就活に失敗し、無職になった話をさせて頂きました。

その後、私の人生がどうなったのかを書いていきます。

私は実家でしばらくボーっとして過ごしていました。

もともとボーっとすることがあまり苦にならないタイプですが、それでも

「このままでいいのか???」

という思いは募っていきました。

実はその当時、私は交際していたGさんという男性がいました。

どちらかというと粗野なタイプの男性で、Gさんからのアプローチで付き合いだしたものの、倦怠期を迎えていた頃でした。

まだ交際してそんなに月日は経っていなかったのですが。相性がよくないと倦怠期は早く来るものだと、今になって思います。

私は両親からいただく月3万円のお小遣いで細々と暮らしつつ、仕事を探すことを早々と決意しました。

基本的に、私は勤労意欲がそれほど高くなく、食べられるのであれば働かなくてもいいのでは?と思うタイプです。

ただ、私はGさんと交際している手前、仕事を探さなくてはいけないと感じていました。

結果的にGさんとは1年もたずに別れを迎えることになったのですが、その当時は相性が合っていないという自覚はありませんでした。(少なくとも私には・・・。)

「仕事しなよ」「仕事を探しなよ」

とGさんから与えられるプレッシャーの影響で私は

「なんでもいいから仕事を探そう」

という気持ちになっていました。

私は転職サイトに登録したり、仕事を紹介するフリーペーパーを駅などで手に取ったりして、仕事を探しました。

転職サイトでは正社員の仕事も応募しました。

しかし

「そめや様の今後のご健勝をお祈りいたします」

そう。いわゆる「お祈りメール」が届く日々。

いや、「お祈りメール」が届くならまだいい方で、応募が完全に無視されることもしばしば。

よく考えてみたら、大学を卒業する時に就職していない時点で会社から見たら「??」でしょうし、

大学に入学する前に浪人期間も空き過ぎているし、

しかもその卒業した大学は音楽大学、あまり社会人としての常識は期待できない雰囲気だと思われたことでしょう。

就活が苦労するのは必然でした。

当時の私は「フレッシュな新卒」でもなく「経験のある第二新卒」でもなく、

単なる意味不明な訳あり物件であり、企業の採用担当から避けられそうな人材でした。

私は正社員を諦めました。

アルバイトで経験を積めば、その経験がいつか評価されて正社員になれるかもしれない。

それに期待をかけることにして、アルバイトを探すことにしました。

アルバイト探しも苦労しました。

電話口で断られることもザラ。

ほぼ最低賃金の仕事でも、募集が出て2~3日経ってから電話したら

「もう決まりました」と断られることも多かったです。

面接にまで行けることが少なく、

面接に行っても断りを受け、

「どこか雇ってくれるところがあれば、どこでもいいから働きたい」

と思うようになるのに時間はかかりませんでした。

面接の話があれば一生懸命履歴書を書き、身だしなみを整え、全力で面接に挑みました。

そして決まったのが、飲食店でのアルバイト。

仕事が決まって安堵し、意気揚々と働き始めましたが、

体力に自信のない私には本当に過酷な職場でした。

飲食店は力仕事です。重い物を運び、狭い厨房で火傷を当たり前としながら働く。

そこで働く人達はいかにも体力に自信がありそうな雰囲気で、素早くてきぱきと仕事をこなしていました。

アルバイトでも、仕事を見つけられた喜びでいっぱいで、意欲はそれなりにあったと思います。

しかし、飲食店で働くのに必要な「能力」が私にはありませんでした。

周りに気を配りながら、さっと動く。

細かい手作業を「素早く」「的確に」こなしていく。

重い物を軽々と持ち上げ、運び、それで疲労することなく、仕事をどんどん片付けていく。

飲食店では、油・小麦粉等の重い物がたくさん必要で、それを運ぶ度に疲れていては話になりません。

それらの食材を正確に扱うには、重い物を重いと感じないほどの腕力も必要となります。

そこにいた人達は体育会系の雰囲気を漂わせており、音大出身の私は明らかに場違いでした。

店長は優しい人格者で、先輩達も優しかったので人間関係の雰囲気は良く、それが何とかその仕事を続けるための励ましでした。

それでも、明らかに仕事ができない私は、そこにいるだけでいたたまれない思いでいっぱいでした。

当時交際していたGさんは、私の努力を評価してくれることはなく、アルバイトという立場が気に入らなかったようでした。

「正社員でなければ、社会人として認められないよ」

そう言って、正社員の仕事を探すように促してきました。

 

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